結論から言うと、医療費控除の申告を忘れていた場合でも、あきらめる必要はありません。医療費控除だけを理由とする確定申告は「還付申告」に当たり、その年の翌年1月1日から5年間はさかのぼって申告することができます。この記事では、過去分を申告する際の考え方と注意点を解説します。
還付申告はその年の翌年1月1日から5年間さかのぼれる
確定申告書を提出する義務のない人が、源泉徴収された所得税額の還付を受けるために行う申告を「還付申告」といいます。還付申告書は、通常の確定申告期間(2月16日〜3月15日)とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます。つまり、たとえば数年前に支払った医療費についても、まだ5年以内であれば申告できる可能性があります。
出典: 国税庁タックスアンサー No.2030 還付申告年ごとに申告書を分けて作成する
医療費控除は1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費をもとに計算するため、複数年分をさかのぼって申告する場合は、年ごとに医療費を集計し、その年分の確定申告書と医療費控除の明細書をそれぞれ作成する必要があります。年をまたいで医療費を合算することはできません。
出典: 国税庁タックスアンサー No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)過去分の申告に必要な書類
過去分を申告する場合も、必要な書類は通常の申告と変わりません。その年に支払った医療費の領収書や、保険金等の補填額がわかる資料、該当する年の源泉徴収票の内容(給与所得者の場合)を確認しておきます。当時の資料が手元に残っていない場合は、医療機関や薬局に再発行を相談したり、健康保険組合の医療費通知を確認したりする方法があります。
申告方法は通常の還付申告と同じ
過去分の申告も、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で該当する年分を選んで入力する方法や、書面で作成して税務署に提出する方法で行えます。どの年分の申告かを間違えないよう、対象の年を確認しながら進めましょう。
出典: 確定申告書等作成コーナー今年分の還付見込み額を知りたい方は、医療費控除・セルフメディケーション税制 還付金シミュレーターで試算してみてください。