結論から言うと、医療費控除の対象になるかどうかは「治療を目的とした支出かどうか」が基本的な判断軸になります。同じような支出でも、治療目的か予防・美容目的かによって対象・対象外が分かれるため、レシートを保管しながら一つひとつ確認していくことが大切です。
対象になりやすい費用
一般的には、医師や歯科医師による診療費・治療費、治療のために医師が処方した医薬品の購入費、入院時の部屋代や食事代、通院のための公共交通機関の交通費、出産費用、助産師による分娩介助料などが対象になるとされています。歯科治療についても、金歯やインプラントなど機能回復を目的とした一般的な水準の治療であれば対象に含められる場合があります。
対象外になりやすい費用
一方で、美容目的の整形手術や、健康増進・美容を目的としたサプリメント・ビタミン剤の購入費、疲労回復目的のマッサージ・鍼灸(治療目的でないもの)などは対象外とされています。自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代も対象外とされる一方、電車やバスなど公共交通機関の交通費は対象になる、という違いがある点も見落としやすいポイントです。
出典: 国税庁タックスアンサー No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)人間ドック・健康診断の費用は原則対象外
人間ドックや健康診断の費用は、原則として医療費控除の対象外とされています。ただし、その結果重大な疾病が発見され、引き続きその疾病の治療を行った場合には、健康診断の費用も治療の一環とみなされ対象になるとされています。単に「健康診断を受けた」というだけでは対象にならない点に注意してください。
セルフメディケーション税制ではOTC医薬品が対象
通常の医療費控除の対象・対象外の判断とは別に、セルフメディケーション税制では、スイッチOTC医薬品等の特定一般用医薬品等の購入費が対象になります。医療費控除とセルフメディケーション税制は選択制であり、同じ年に両方の適用を受けることはできないため、それぞれの対象費用を把握したうえで、どちらの制度で申告するかを検討する必要があります。
支払った費用が対象になるか迷う場合も、まずは合計額を入れて医療費控除・セルフメディケーション税制 還付金シミュレーターで概算を確認してみてください。