結論から言うと、医療費控除の「控除額」は還付される金額そのものではありません。控除額はあくまで所得から差し引かれる金額であり、実際に還付される金額は、その控除額に所得税率などを掛けて計算した金額になります。この違いを理解していないと、還付見込み額を実際より大きく見積もってしまいます。
医療費控除は「所得控除」の一つ
医療費控除は、所得税の計算上「所得控除」に分類される制度です。所得控除とは、税額そのものを直接減らすものではなく、税額を計算する前の「課税所得」を減らす仕組みです。医療費控除額として計算された金額は、この課税所得から差し引かれる金額を指しています。
出典: 国税庁タックスアンサー No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)「控除額」と「還付額」は別物
課税所得が減れば、その分だけ所得税額も減ります。減る税額は、控除額そのものではなく「控除額 × 所得税率」で決まります。つまり、所得税率が高い人ほど同じ控除額でも還付額は大きくなり、所得税率が低い人は還付額も小さくなります。控除額が10万円だからといって、10万円がそのまま銀行口座に戻ってくるわけではない、という点に注意が必要です。
還付額を正しく見積もるには
実際の還付見込み額を知るには、控除額だけでなく、自分の所得税率を踏まえた計算が必要です。所得税率は所得水準に応じて段階的に上がる累進課税のしくみになっているため、単純な掛け算だけでは把握しづらい場合もあります。
控除額と実際の還付見込み額の違いを具体的な金額で確認したい方は、医療費控除・セルフメディケーション税制 還付金シミュレーターで、ご自身の所得・医療費を入力して試算してみてください。